
運動中、突然足に強い痛みが走ったり、筋肉が引き伸ばされたような感覚とともに動きにくくなったりした場合、肉離れが起きている可能性があります。ただし、足の痛みの原因は肉離れだけとは限りません。筋肉や腱、関節、神経など、さまざまな組織の異常が関係していることもあるからです。今回は、足の肉離れの原因や起こりやすい場面、受診の目安、治療の選択肢について解説します。
◆目次
1.「肉離れ」とは?
2.肉離れが疑われるときの応急処置
3.肉離れ以外が原因で出る痛み
4.再生医療という選択肢
5.当院の再生医療について
6.当院のPRP療法・幹細胞治療の流れと費用
7.まとめ
┃1.「肉離れ」とは?
肉離れと言われる正式名称「筋挫傷(きんざしょう)」とは、筋肉に急激な負荷がかかることで筋線維が損傷したり、断裂したりした状態。筋肉が破れたり裂けたりすることを金断裂といい、その中でも損傷範囲が部分的なものを一般的に肉離れと呼びます。足の場合は、体重を支えながら大きな力を発揮するふくらはぎや太ももなどの筋肉で起こりやすく、発症すると患部に激痛が走り、動けなくなります。場合によっては断裂した瞬間に「ぷちっ」という音が聞こえることも。断裂後、患部は内出血で変色したり、くぼみが出来てしまっていることもあります。
ダッシュやジャンプ、急な方向転換などの動作によって引き起こされることが多いほか、加齢による筋力や柔軟性の低下、運動不足、疲労の蓄積なども発症リスクを高めます。
┃2.肉離れが疑われるときの応急処置
肉離れの疑いがある場合は、無理に動かさず、早めに応急処置を行うことが大切です。特に発症後、72時間は急性期と呼ばれ、炎症が広がっていく期間。この時期に無理をすると治りも遅くなってしまいます。
- すぐに運動を中止し、患部を安静にする
- 氷や保冷剤などで患部を冷やす
- 包帯やサポーターなどで患部を圧迫する
- 足を心臓より高い位置に上げる
- 強い痛みがある場合は無理に動かさない
┃3.肉離れ以外が原因で出る痛み
「足の痛みが肉離れによるものだと思っていて、安静にしていたけど全くよくならない」という場合は、腱の損傷や骨折など別の原因で痛みが出ている可能性があります。もしも不安がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
<受診したほうがいい症状>
- 歩行が困難なほど強い痛みがある
- 腫れや内出血が強い
- 数日経過しても症状が改善しない
- 同じ部位を繰り返し痛めている
>>右太もも裏の肉離れを起こした野球選手の村上宗隆、治療に使用したPRPについて詳しく解説
>>田中将大や大谷翔平が選んだ「PRP療法」、野球肘の手術を回避する再生医療とは
>>右膝靭帯の怪我した大関琴櫻が治療に採用した再生医療「PRP療法」とは
┃5.当院の再生医療について
当院では、PRP療法や幹細胞治療などの再生医療を行っており、状態に応じた治療をご提案しています。 PRP療法にはさまざまなメリットがありますが、注意点もあります。特徴を理解したうえで、自分に合った治療法を検討する必要があります。
<PRP>
PRP(Platelet-rich plasm)とは、日本語に訳すと多血小板血漿(たけっしょうばんけっしょう)といって、血小板を濃縮させたものです。血小板にはさまざまな効果をもたらす細胞で、周りの細胞に働きかけて組織の修復を促す働きを持っています。
この作用を利用したのが、患者さん自身の血液を使って行う再生医療「PRP療法」。患者さんから採血を行った後、採取した血液から血小板を抽出・濃縮し、それを患部に注射して、損傷している組織の修復を促します。
また炎症を抑える作用も期待できるため、痛みを軽減する効果も見込めます。
【PRP療法のメリット】
- 患者さま自身の血液からPRPを抽出するため、アレルギーや拒絶反応のリスクが少ない
- 手術や入院を必要とせず、外来で治療を行うことができる
- 筋肉や腱などの組織修復を目的とした再生医療の一つである
- 年齢による明確な治療制限がない
【注意点・リスク・限界】
- 患者さま自身の再生力を利用する治療のため、効果や回復までの期間には個人差がある
- 自由診療のため健康保険は適用されない
- すべての肉離れに適応となるわけではない
- 症状や損傷の状態によっては他の治療が適している場合もある
<幹細胞治療>
患者様ご自身の体から採取した脂肪細胞をもとに幹細胞を培養し、幹部に注射することで組織の回復を図るASC治療という幹細胞治療を行っております。脂肪由来幹細胞(Adipose-derived Stem Cell)を用いた再生医療の一種で、発がん性のリスクが少ないことやご自身から接種したものなので副作用が少なく体への負担も少ないのが特徴です。
【幹細胞治療のメリット】
- 患者さま自身の脂肪細胞から幹細胞を培養するので、アレルギーや拒絶反応のリスクが少ない
- より高い組織修復力が期待できるので、難治性の肉離れにも用いることができる
- 手術や入院を必要とせず、外来で治療を行うことができる
- 年齢による明確な治療制限がない
【注意点・リスク・限界】
- 患者さま自身の再生力を利用する治療のため、効果や回復までの期間には個人差がある
- 自由診療のため健康保険は適用されない
- 症状や損傷の状態によっては他の治療が適している場合もある
┃6.当院のPRP療法・幹細胞治療の流れ
当院では、以下のような流れでPRP療法、幹細胞治療を行います。
<診察・カウンセリング>
診察や検査を行い、肉離れの状態を確認します。そのうえで、治療が適しているかを判断します。
<採取と抽出及び培養>
PRPの場合、患者さまご自身の血液を採取し、遠心分離機を用いて血小板を濃縮したPRPを精製します。
幹細胞の場合、患者さまのお腹から脂肪細胞を採取し、幹細胞を培養いたします。
<PRP・幹細胞の注入>
PRPの場合、精製したPRPを患部へ注射します。
幹細胞の場合、培養が完了したら患部に注射や点滴など、適切な方法で幹細胞を届けます。
┃6.まとめ
足の肉離れは、スポーツ中だけでなく、日常生活の動作でも起こることがある筋肉の損傷です。 回復が不十分なまま運動を再開すると、再発につながる可能性も否定できません。治療の基本は安静やリハビリテーションですが、症状や損傷の程度によっては、PRP療法や幹細胞治療などの再生医療が選択肢となる場合もあります。足の痛みや肉離れが疑われる症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
【関連記事】
・スポーツで負った怪我を早く治すことができる再生医療、スポーツ外傷についても詳しく解説
・40代男性「腰痛が酷くて大会に出られない」椎間板の損傷を再生医療『PDR(経皮的椎間板再生治療)』で治療した症例
・サッカーで起こりやすい怪我の種類は?早期復帰を目指す再生医療の選択肢も解説
┃YouTubeでも医療知識を紹介しています
今回の内容はYouTubeでも田中院長がお話ししています。そのほかにも様々ありますので、ぜひご覧ください。



東京メトロ
クリニック前にパーキング