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2025.10.25

すべり症に良いのはどんな姿勢?適切な立ち方・座り方、寝るときの姿勢を解説

すべり症に良い姿勢

「歩いていると腰が痛くなる」「腰痛や下肢痛で休憩を挟まないと歩けない」といったお悩みはありませんか?

このような症状の原因には、筋肉の損傷や疲労のほか、背骨(脊椎)の病気も考えられます。今回は、歩くと腰が痛いときに考えられる原因や痛みをやわらげる歩き方の工夫について解説します。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。開院後、多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.すべり症に良い姿勢はどのようなもの?

良い姿勢を心がけると、すべり症による痛みの緩和が期待できます。一方で、不適切な姿勢を続けていると腰への負担が大きくなり、症状の持続や悪化につながる場合も。

まずは「良い姿勢」を、立つとき、座るとき、寝るときに分けて解説します。

<立つときの姿勢>

片足に重心が偏らないよう、両足でバランスよく立ちます。反り腰はすべり症の悪化につながるため、胸を張りすぎず骨盤を軽く前に倒すよう意識すると良いでしょう。猫背にも反り腰にもならないよう背筋をまっすぐに伸ばし、自然なS字カーブを保つのが重要です。

歩くときも適切な立ち姿勢を取った上で顎を引き、まっすぐ前を見るようにしましょう。ヒールの高い靴で歩くと腰が反りやすくなるため、できれば避けるのがおすすめ。歩幅は狭めを意識しましょう。

<座るときの姿勢>

椅子に座るときは浅く腰かけず、しっかりと深く座って背もたれを使用します。とくにソファに座るときは姿勢が崩れがちなので、注意しましょう。

デスクワークの多い方は、椅子と机の高さを整えるのも重要です。画面が目線の高さに来るよう、台などを使用してモニターの高さも調整しましょう。

長時間座り続けると腰への負担が増すため、1時間に1回程度は立ち上がって軽く体を動かすとよいでしょう。

<寝るときの姿勢>

一般的に、睡眠時間は1日の4分の1〜3分の1程度を占めます。起きているときだけでなく、寝ているときの姿勢も重要です。

すべり症の方は、横向きで少し体を丸めて寝ると背骨が自然にカーブし、痛みを軽減できます。仰向けで寝る場合は、膝の下にクッションやタオルを入れるとよいでしょう。

うつ伏せだと腰が反ってしまうため、避けましょう。マットレスや敷布団は硬すぎず柔らかすぎず、腰が深く沈み込まない程度の硬さが理想的です。

<そのほかの日常生活や家事など>

調理、洗い物、掃除といった家事や庭の手入れでは、前かがみの姿勢が長時間続きがちです。こまめに腰を伸ばす、清掃用具や作業台を変えるなどの工夫をしましょう。

洗顔などで前かがみになるときも、急に腰を曲げずにゆっくりと動くのがポイントです。

┃2.姿勢以外に気をつけたい生活習慣

良い姿勢を保つだけでなく、日常生活の中でできるだけ腰に負担をかけない工夫も大切です。すべり症の悪化をできるだけ防ぐため、次のような点にも注意しましょう。

<中腰で物を持ち上げない>

床に置かれた荷物を持ち上げるとき、中腰の姿勢だと腰を痛めやすくなります。物を持つときは膝をしっかり曲げて腰を落とし、体全体で持ち上げるようにしましょう。重い荷物は一度に持たずに複数回に分ける、複数人で運ぶなど、負担を減らす工夫も大切です。

<適切なストレッチやトレーニングを行う>

適度に体を動かすと筋力の低下を予防でき、腰の安定や痛みの軽減につながります。体幹トレーニングやストレッチ、ウォーキングなどを、無理のない範囲で行うのがおすすめです。

ただし、激しい運動や無理なストレッチは悪化の原因になる場合もあるため、医師や理学療法士の指示に従いましょう。特に、長距離のランニングやジャンプ、腰をひねるスイングなどは、腰に負担がかかりやすい運動です。

<食事と睡眠の習慣を整える>

体重が増えるほど腰にかかる負担が大きくなるため、バランスのよい食事を取って適切な体重管理を行いましょう。筋肉や靭帯の修復のためにも、きちんと栄養を取って十分に眠ることが大切です。

┃3.すべり症の症状に悩んでいるなら日帰り手術も選択肢

姿勢や生活習慣を見直しても痛みやしびれが改善しない場合、手術も選択肢の一つです。

通常は、薬物療法やリハビリテーションなどの保存療法で効果が見られない場合や、日常生活に支障が出ている場合に手術を検討します。神経の圧迫が強く、足の脱力感や筋力低下、排尿・排便障害といった神経症状が出ている場合には、早めの手術を行う場合もあります。

当院では、すべり症に対して入院が不要な日帰り手術を行っています。再生医療を組み合わせ、さらに早期の回復を目指すことも可能です。

┃4.すべり症に対する当院の日帰り手術・再生医療

<PEL法(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)>

PEL(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)

7〜8mmの小さな切開で行う手術です。局所麻酔で神経の圧迫を取り除けるため、日帰りが可能。早期に社会復帰したい方や、持病や年齢により全身麻酔下の手術が受けられない方にとって、特に利点の大きい手術です。

【費用】

1ヶ所 1,540,000円(税込)

【副作用・リスク】
術後血腫、感染、神経損傷など

>>PELの詳細はこちら

<PRP療法(多血小板血漿療法)>

PRP療法は、患者さんの血液から血小板を抽出・濃縮し、患部に注射する治療法です。血小板にはさまざまな成長因子が含まれており、組織の修復を促す効果が期待できます。単独で行うほか、PELと組み合わせることで傷ついた神経の修復を助け、より早期の症状改善を見込めます。

【費用】
1ヶ所550,000円

【副作用・リスク】
注射部位の一時的な腫れや痛み、感染など

>>PRP療法について詳しくはこちら

<SAST法(脊椎幹細胞移植術)>

SAST(脊椎幹細胞移植)

患者さんの脂肪から幹細胞を取り出して培養し、椎間板や腰椎などに移植する治療法です。幹細胞には傷ついた組織を再生する働きがあるため、症状の改善が見込めます。PRP療法と同様、PELとの組み合わせも可能です。

【費用】
1回165万円

【副作用・リスク】
注射部位の一時的な腫れや痛み、感染など

>>SAST法の詳細はこちら

┃5.まとめ

すべり症の悪化を防ぐには、普段から良い姿勢を意識することが重要です。立ち方・座り方、寝るときの姿勢を見直し、腰への負担を軽減しましょう。

それでも痛みが続く場合には、日帰り手術や再生医療で症状の改善を目指す選択肢もあります。当院ではお一人おひとりのニーズに合わせた治療法をご提案しますので、ぜひご相談ください。

┃YouTubeでも医療知識を紹介しています

今回の内容はYouTubeでも田中院長がお話ししています。そのほかにも様々ありますので、ぜひご覧ください。



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