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2025.06.29

お盆の帰省ラッシュに気を付けたい!長時間の移動による腰痛予防

長期休暇やお盆には、帰省や旅行で長距離運転する人が増加します。車に長時間乗っているときの腰痛にお悩みの方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、長距離運転で腰痛が起こる原因や対策、あまりにも酷い場合の受診の目安を解説します。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。日本脳神経外科学会認定 日本脳神経外科専門医として、現在は多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.長距離運転で腰痛が起こる原因

長距離運転中に腰の違和感を覚えたり、急に腰が激しく痛んだりした経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか? 一般的に、腰痛は長時間同じ姿勢を取り続けたり身体が冷えたりして、筋肉が緊張すると起こりやすくなります。ここでは、長距離運転で腰痛が起こりやすい原因を紹介します。

<座っている時間が長い>

運転中は長時間座り続けます。この座る姿勢は、立っているときよりも腰に大きな負担がかかります。座っている状態(座位)で腰にかかる圧力は、立っている状態(立位)と比較して約1.4倍にもなるのです。

さらに、同じ姿勢を長時間続けると筋肉が硬くなり血行も悪化します。長時間同じ姿勢で座っている運転中は、腰痛が起こりやすい条件が複数重なっているのです。

<身体の冷えや寒暖差>

身体が冷えると体温を保つために血管が収縮し、血流が低下して腰痛が発生することがあります。寒い冬はもちろん、夏でも車内の冷房が腰痛の原因に。車内と車外の寒暖差の激しさから自律神経のバランスが乱れて腰痛が起こることもあるため、夏でも冬でも空調の強さに注意しましょう。

>>夏の腰痛に注意! 対処法について

<運転中の姿勢が悪い>

前かがみの姿勢や左右どちらかに偏った姿勢で運転していると、腰への負担が大きくなります。最初は正しい姿勢になっていたとしても、運転しているうちに姿勢が崩れてくる人も珍しくありません。腰痛予防に加え、安全な運転のためにも正しい姿勢の維持が重要です。

┃2.長距離運転による腰痛を予防するためにできること

腰痛は、運転中や日常生活での対策である程度は予防できます。以下のポイントを意識して、腰への負担をできるだけ減らしましょう。

<こまめに休憩を挟む>

腰痛を防ぐ上で最も重要なのは、長時間同じ姿勢を取り続けないことです。できれば30分、最低でも1時間に一度は休憩を取り、身体を動かしましょう。パーキングエリアやコンビニなどに寄って車から降り、ストレッチを行うと効果的です。ふくらはぎの筋肉がこわばると腰の筋肉も硬くなってしまうので、腰だけでなく全身を動かしましょう。

<運転中の姿勢を整える>

運転中は、お尻と背中がシートにぴったりつくのがよい姿勢とされています。座席と背もたれの角度を見直し、正しい姿勢を維持しましょう。シートの位置は、ハンドルの上部を握ったときに腕が軽く曲がるくらいが適切です。長時間正しい姿勢を続けるのは難しいため、こまめに休憩を挟んで再出発する際に姿勢を正すとよいでしょう。

<日常生活から腰痛予防を心がける>

運転中だけでなく、普段の生活習慣の積み重ねも腰痛の原因になります。日頃から、腰痛対策を意識した生活を心がけましょう。おすすめの対策は適度な運動と入浴です。ウォーキングなどの有酸素運動を行うと筋肉がほぐれ、血行もよくなります。筋肉量が増えれば基礎代謝が上がるため、冷えにくい身体をつくることもできるでしょう。入浴は40度程度のぬるめのお湯で、10分から15分程度浸かるのがおすすめ。湯船から上がったら体温が下がらないよう、すぐに身体を拭きましょう。

┃3.受診が必要な腰痛の目安

「痛みはあるが動ける」「少し休むと痛みが落ち着く」といった軽度の腰痛であれば、セルフケアで様子を見てもいいかもしれません。その際、寝るときは腰への負担が少ない仰向けの姿勢を取るのがおすすめです。

しかし「激しい腰痛で動けない」「座っているのも辛い」といった重度の腰痛の場合、医療機関を受診しましょう。単なる腰痛ではなく、椎間板ヘルニアなどの病気が原因で痛みが出ているかもしれません。このほか軽度の腰痛でも症状が長引いたり、改善と悪化を繰り返したりし、腰痛が慢性化している場合は検査をおすすめします。

<腰痛を引き起こす病気の代表的な例>

【椎間板ヘルニア】

椎間板の内部にある髄核が外に飛び出して神経を圧迫し、腰や下肢の痛みやしびれが生じる病気です。進行すると下肢の動かしづらさや排尿トラブルを伴うこともあります。自然に症状がおさまる場合もあるため、治療法としてはまず薬物療法や運動療法などの保存療法を行います。それでも症状が改善しない場合や、重症の場合は手術を検討します。

>>椎間板ヘルニアについて知る

【腰部脊柱管狭窄症】

椎間板や椎間関節の変性によって脊柱管(背骨を通る神経の管)が狭くなり、神経を圧迫して腰や下肢の痛み・しびれが出る病気です。間欠跛行という、歩いていると脚の痛みやしびれが出て、少し休むと症状が改善してまた歩ける症状が見られます。治療法としてはまず保存療法を行いますが、改善しない場合には神経の圧迫を除去する手術を行います。

>>脊柱管狭窄症について知る

【腰椎すべり症】

腰椎が正常な位置から前方にずれる病気です。ずれた腰椎が神経を圧迫すると、腰部脊柱管狭窄症と同様に腰痛や脚のしびれ、間欠跛行などの症状が出ます。保存療法を行っても症状がよくならなければ、腰椎を固定する手術や神経の圧迫を除去する手術を行います。

>>腰椎すべり症について知る

【変形性脊椎症】

椎間板の変性や関節のすり減りが原因となって椎骨が変形し、棘のような突起ができる病気です。変形が軽度なら症状がない場合もありますが、神経を圧迫するまでになると慢性的な腰痛や下肢の痛み、動かしづらさなどの症状が現れます。主に保存療法で症状の緩和を目指しますが、下肢のしびれなどの症状があれば神経の圧迫を取り除く手術を検討します。

>>変形性脊椎症について知る

┃4.当院の腰痛治療

背骨に何らかの原因がある腰痛は、日帰り手術で治療できます。当院では以下の日帰り腰痛手術を行っておりますので、ぜひご相談ください。

<PLDD>

【対象の疾患】

  • 椎間板ヘルニア

【治療詳細】

PLDDはレーザーを椎間板内の髄核に照射することで、椎間板を縮小し、神経の圧迫を軽減することで痛みを改善する治療です。施術に要する時間は一箇所あたり15~30分程度で、院内の滞在時間も数時間程度で済むため、日帰りでの手術が可能です。

>>PLDDの詳細はこちら

<PDR>

【対象の疾患】

  • 椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症 など

【治療詳細】

PDRは経皮的椎間板再生治療ともいい、患者自身の血液を採取した後、そこから濃縮血小板由来の成長因子を抽出。濃縮血小板由来の成長因子(PRP)と幹細胞上清液を患部の椎間板に注入し、透視装置を使って損傷した椎間板に成長因子と幹細胞上清液を投与します。PLDDと併用することも可能で、日帰りで手術を受けることができます。

>>PDRの詳細はこちら

<PED>

【対象の疾患】

  • 椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症 など

【治療詳細】

PEDは、経皮的内視鏡下椎間板摘出術とも呼ばれる手術。細い内視鏡を使って行う手術で低侵襲なのが特徴です。手術は日帰りで受けることができるほか、術後の生活への影響も少ないとされています。

>>PEDの詳細はこちら

<PEL>

【対象の疾患】

  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 腰椎すべり症 など

【治療詳細】

PELは全ての手術操作を内視鏡下で行う手法です。体を大きく傷つけずに脊椎内部の奥深いところを観察し、神経の圧迫を取り除きます。局所麻酔で行えるため、高齢の方や持病のある方など全身麻酔下の手術が受けられない方にとってもメリットの大きい手術です。

>>PELの詳細はこちら

┃5.坐骨神経痛にお悩みの方へ

痛み止めやセルフケアで症状が改善しないなら、医師へ相談しましょう。長引く坐骨神経痛の治療では、根本的な原因を見つけることが重要です。椎間板や背骨、梨状筋など、どこに坐骨神経痛の原因があるのか突き止めれば、的確な治療法を選べます。当院では、脊椎手術に精通した医師が坐骨神経痛に対して根本的に治療できる方法をご提案しており、特に入院が不要な日帰り手術に力を入れています。

┃5.まとめ

長距離運転では腰への負担が大きい座位を長時間続けるため、腰痛が起こりやすくなります。30分〜1時間に1回は休憩を挟み、車から降りてストレッチしましょう。運転中の正しい姿勢を意識したり、普段から腰痛になりにくい生活習慣を心がけることも重要です。ただし、激しい腰痛や長引く腰痛がある場合、何らかの病気が隠れているかもしれません。医療機関で検査を受け、適切な治療を行いましょう。当院では、背骨の病気が原因となっている腰痛に対する日帰り手術を行っています。腰痛に悩んでいる方は、ぜひご相談ください。

日帰り腰痛

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