院長ブログ

  • HOME > 
  • 院長ブログ > 
  • 頚椎椎間板に対するディスクフロー治療とは…
公開日:2026.07.21
最終更新日:2026.07.21

頚椎椎間板に対するディスクフロー治療とは?適応やメリット・デメリットを解説

首の痛みのイメージ

首の痛みや手の痺れは、頚椎椎間板の変性が原因で起こっている場合もあります。

椎間板はほとんど自然修復しない組織ですが、ディスクフロー治療を行うことで、損傷を修復できる可能性があります。

当院では以前から行ってきた腰椎椎間板に対するディスクフロー治療に加え、頚椎のディスクフロー治療にも対応しています。今回は、頚椎ディスクフローの適応やメリット・デメリットを解説します。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。開院後、多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.頚椎に対するディスクフロー治療とは

ディスクフロー治療とは、患者さん自身の血液から精製した「自己フィブリン」を傷んだ椎間板に注入し、椎間板の損傷の修復を目指す治療法です。

<椎間板は自然修復が難しい組織>

首の骨と骨の間にある椎間板は、クッションのように頭の重みや動きによる負担を和らげています。しかし、加齢や姿勢のくずれなどによって変性が進むと椎間板に亀裂が入り、首の痛みや手の痺れといった症状の原因になることがあります。

椎間板は血流が乏しく、いったん傷むとほとんど回復しません。様子をみるうちに痛みや痺れが改善することはありますが、椎間板自体の損傷が修復したわけではないのです。

<接着剤のような「フィブリン」で椎間板の亀裂を塞ぐ>

ディスクフロー治療で用いる「フィブリン」は、自然の接着剤とも呼ばれる物質です。フィブリンを椎間板に注入することで、変性によってできた亀裂を塞ぎ、炎症の抑制やヘルニアの退縮・再発予防などの効果が見込めます。

┃2.頚椎ディスクフロー治療の適応

頚椎ディスクフロー治療の主な適応疾患には、頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症、頚椎椎間板変性症があります。

<頚椎椎間板ヘルニア>

頚椎椎間板ヘルニアは、椎間板の一部が飛び出し、近くの神経を圧迫することで起こります。首の痛みのほか、肩から腕、手指にかけてのしびれや痛み、力の入りにくさなどが主な症状です。

<頚椎症>

頚椎症は、加齢などに伴って首の骨や椎間板が少しずつ変性し、首の痛みやこり、腕のしびれなどを起こした状態です。初期症状は肩こりに近いため、長引いてはじめて異常に気づく方も少なくありません。

<頚椎椎間板変性症>

頚椎椎間板変性症は、椎間板の水分が減って弾力が失われ、ひび割れや機能低下が起こっている状態です。放置すると、椎間板ヘルニアを引き起こす場合もあります。

┃3.頚椎ディスクフロー治療のメリット・デメリット

頚椎ディスクフロー治療には、傷んだ椎間板の根本的な修復を目指せる、入院の必要がないといったメリットがありますが、症状の改善に時間がかかるといった注意点もあります。

<メリット>

  • 症状を抑えるだけでなく根本的なアプローチができる
  • 治療後も首の可動域が制限されない
  • メスによる切開をしない
  • 入院する必要がない
  • 全身麻酔を使用しない(局所麻酔下で施行)

<デメリット>

  • 効果に個人差がある
  • 重症度や患部の状態によっては適応にならない
  • 効果が出るまでに一定の期間が必要
  • 新しい治療法なので、長期的な効果やリスクに関するデータが蓄積されていない

┃4.当院が対応している頚椎疾患の治療法

当院では、頚椎ディスクフローのほか、頚椎PDR、頚椎SASTにも対応しています。

  • PDR:椎間板に濃縮血小板由来の成長因子と幹細胞上清液を投与して修復を促す再生医療
  • SAST:患者さんの脂肪由来の幹細胞を移植して修復させる再生医療

頚椎の状態やご希望に応じて治療法をご提案しますので、「どの治療法が合うかわからない」という場合も、まずはご相談ください。

┃5.よくある質問

<Q.ディスクフロー治療後、首の動きに制限はありますか?>

治療後に首の可動域が制限されることはありません。また、術後のギプス装着なども不要です。

ただし、治療した部位への負担を避けるため、首を長時間後ろに反らす姿勢や、首に強い衝撃がかかるスポーツなどは、一定期間お控えください。

<Q.ディスクフロー治療を受けてから痛みが改善するまで、どのくらいの期間がかかりますか?>

個人差がありますが、一般的な目安は1ヶ月〜半年程度です。なお、治療直後は一時的に痛みが強くなるケースがありますが、通常は時間の経過とともにおさまります。

<Q.頚椎椎間板ヘルニアの治療法はどのように決めていきますか?>

症状の強さや続いている期間、神経症状の有無、MRI検査の結果、患者さんのご希望などを総合的に加味して治療方針を決めます。

一般的には、まず痛み止めの薬やリハビリテーションなどの保存療法を行い、十分に改善しなければ手術やディスクフロー治療などを検討します。

┃YouTubeでも医療知識を紹介しています

YouTubeでも、院長が腰痛や再生医療を中心にさまざまなトピックをお話ししています。ぜひご覧ください!



To Top
ご予約・お問合せ 24時間受付WEB予約 日帰り手術・がん治療のご相談