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2026.04.07

ブロック注射をしない方がいいケースとは?症状によっては別の治療法も検討を


腰痛の女性のイメージ

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などの痛み改善を目的として、ブロック注射を行うことがあります。内服薬では痛みを抑えられないケースでも改善する可能性があるなど、鎮痛効果の高さが特徴です。

一方で、重症度や経過、体の状態によっては、ブロック注射をしない方がいいと判断することもあります。今回は、ブロック注射をしない方がいいと考えられるケースの例と、効果が不十分なときの治療選択肢を解説します。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。開院後、多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.ブロック注射の効果と仕組み

ブロック注射は、神経の近くへ局所麻酔薬などを注入して感覚を麻痺させ、痛みを緩和する治療法です。一時的に痛みを抑えるだけなく、長期的に痛みを改善する効果も期待できます。

痛みがあると体をあまり動かさなくなり、筋肉がこわばって血流が悪くなります。すると痛みが増してさらに動かなくなるという悪循環に入りやすくなります。ブロック注射で痛みのサイクルを断ち切り、体を動かしやすい状態を作って血流や筋緊張の改善につなげるのも、ブロック注射を行うメリットの一つです。

椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、すべり症といった脊椎疾患の場合、一般的には、まず内服薬や外用薬の使用、リハビリテーション、運動などの保存療法を行い、それでも痛みが強い場合にブロック注射を検討します。また、どの神経が痛みの原因か探る目的で、診断の一環としてブロック注射を行う場合もあります。

┃2.ブロック注射をしない方がいいケースの例

ブロック注射は痛みの改善に有効な治療法ですが、すべてのケースで推奨されるわけではありません。症状や体の状態によっては、別の治療法を優先した方がよいこともあります。

ブロック注射をしない方がいいと考えられるのは、以下のようなケースです。

  • 重度の脊柱管狭窄症やすべり症と診断されている場合
  • 背骨や靭帯などの組織に損傷がある場合
  • ブロック注射を一定期間行っても症状が改善しない場合
  • ブロック注射の効果が短期間で切れる状態が続いている場合
  • 注射への恐怖感が強い場合
  • 合併症のリスクが高い場合 など

脊柱管狭窄症やすべり症などの脊椎疾患の治療では、まず内服薬やブロック注射などの保存的な治療法で様子を見ることが一般的です。

しかし、重度の場合はブロック注射で一時的に痛みを和らげても、神経の圧迫を解除しなければ根本的な解決にはつながりません。レントゲンやMRIなどで診断がついているケースのほか、ブロック注射を一定期間続けても痛みの改善がみられない場合や、短期間で痛みが戻ってしまう状態が続く場合も、痛みの原因が取り除けていない可能性があります。

心理的・身体的な条件にも注意が必要です。

注射に対する恐怖や不安が強い場合、無理をしてブロック注射を受けるとかえって痛みが悪化してしまう場合があります。また、まれなケースではあるものの、注射部位からの感染や神経損傷といった合併症が起こるリスクもゼロではありません。基礎疾患がある方や薬を服用中の方は、必ず事前に医師へ伝えましょう。

ブロック注射が効かない場合に考えられる原因は、以下の記事でも解説しています。

>>腰痛のブロック注射が効かない人の治療選択肢とは?手術や再生医療を解説

┃3.ブロック注射の効果が乏しい場合は手術や再生医療も選択肢

脊椎疾患と診断されており、内服薬、ブロック注射、リハビリテーションなどの保存療法を続けても症状が改善しない場合には、手術や再生医療などの治療法も選択肢となります。放置すると悪化する場合もあるため、痛みや痺れに悩んでいるなら早めにご相談ください。

当院では、入院が不要な日帰り手術と再生医療を組み合わせた治療を提供しております。取り扱う治療法には、以下のようなものがあります。

<PEL>

PEL(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)

PELは全ての手術操作を内視鏡下で行う手術です。体を大きく傷つけずに脊椎内部の奥深いところを観察し、神経の圧迫を取り除きます。局所麻酔で行えるため、高齢の方や持病のある方など全身麻酔下の手術が受けられない方にとってもメリットの大きい手術です。

対象疾患:脊柱管狭窄症、すべり症など

>>PELの詳細はこちら

<PLDD>

PLDD

PLDDは、レーザーを椎間板の髄核に照射して椎間板を縮小し、神経の圧迫を軽減する治療です。施術に要する時間は1か所あたり15~30分程度で、院内の滞在時間も数時間程度で済むため、日帰りでの手術が可能です。

対象疾患:椎間板ヘルニア

>>PLDDの詳細はこちら

<PDR>

PDR法(経皮的椎間板修復治療)

PDRは経皮的椎間板再生治療ともいいます。患者さんの血液を採取し、濃縮血小板由来の成長因子(PRP)を抽出。PRPと幹細胞上清液を患部に注入し、透視装置を使って損傷した椎間板に成長因子と幹細胞上清液を投与します。PLDDと併用することも可能で、日帰りで手術を受けることができます。

対象疾患:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など

>>PDRの詳細はこちら

<PED>

PED

PEDは、経皮的内視鏡下椎間板摘出術とも呼ばれる手術です。細い内視鏡を使って行うため、低侵襲なのが特徴。日帰りで受けることができ、術後の生活への影響も少ないとされています。

対象疾患:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など

>>PEDの詳細はこちら

<ディスクフロー治療>

ディスクフロー治療

傷を塞ぐ接着剤のような役割を持つ「フィブリン」という物質を患者さんの血液から生成し、椎間板の亀裂を封鎖する治療です。ご自身の血液からつくる自己フィブリンなので、アレルギーや拒絶反応、感染などのリスクを抑えられます。

対象疾患:椎間板ヘルニアなど

>>ディスクフロー治療の詳細はこちら

<SAST>

SAST(脊椎幹細胞移植)

患者さん自身の脂肪から幹細胞を取り出して培養し、椎間板、頚椎、腰椎などに移植する治療法です。幹細胞には傷ついた組織を再生する働きがあり、損傷した椎間板や脊椎の修復を促して腰痛の改善を図ります。

対象疾患:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、椎間板変性症、すべり症など

>>SAST法の詳細はこちら

<PRP療法(多血小板血漿)>

PRP療法(多血小板血漿療法)は、患者さん自身の血液から血小板を抽出・濃縮し、患部に注射する治療法です。血小板にはさまざまな成長因子が含まれており、組織の修復を促す効果が期待できます。

>>PRP療法の詳細はこちら

┃4.まとめ

ブロック注射は高い鎮痛効果が期待できる治療法ですが、症状や背骨の状態によっては別の治療法を検討したほうがよいケースもあります。ブロック注射を行っても痛みが改善しない場合は、当院までお気軽にご相談ください。

┃YouTubeでも医療知識を紹介しています

YouTubeでも、田中院長が腰痛や再生医療に関するさまざまなトピックをお話ししています。ぜひご覧ください!



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