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公開日:2025.05.15
最終更新日:2026.08.12

歩くと足が痛い「間欠性跛行」は病気の症状かも?後遺症の治療法も紹介

「歩いていると痛みや痺れが出るが、休めば治る」という経験をしたことはあるでしょうか?

このような症状は「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と呼ばれます。休めば治るからと放置されてしまうケースも少なくありませんが、背骨や血管の病気の初期症状かもしれません。重症化すると後遺症が残るリスクもあるため、適切な対処が重要です。

今回は、腰部脊柱管狭窄症や閉塞性動脈硬化症の代表的な初期症状として知られる「間欠性跛行」についてご紹介します。後遺症に対する治療法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。日本脳神経外科学会認定 日本脳神経外科専門医として、現在は多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.間欠性跛行とは

間欠性跛行とは、一定の距離を歩くとふくらはぎなどの下肢や臀部に痛みや痺れが出て、歩行が困難になる症状です。少し休めば再び歩けるまで回復し、また歩き始めると症状が再発するという特徴があります。

原因となる疾患には、主に「腰部脊柱管狭窄症(神経性)」と、「閉塞性動脈硬化症(血管性)」の2種類があります。

<腰部脊柱管狭窄症とは>

脊柱管とは、背骨を構成する骨である「椎骨」とそれを繋ぐ椎間板や靭帯に囲まれてできたトンネル状の管のことです。その中には、脳から続く脊髄神経が通っています。

脊柱管狭窄症は、椎骨が変形したり黄色靭帯が肥厚したりして脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される疾患です。腰部で脊柱管狭窄症が起きる「腰部脊柱管狭窄症」になると、腰から下に痺れや痛みが起こります。

神経の圧迫が軽いうちは、異変があっても日常生活にそれほど影響がない場合もあります。しかし、長期間放置しておくと、筋力の衰えや排尿障害などにつながる可能性も。このような症状が出ている場合、早期の受診が必要です。

>>腰部脊柱管狭窄症について詳しく知る

<閉塞性動脈硬化症とは>

閉塞性動脈硬化症は、動脈硬化が原因で手足の動脈が狭くなったり(狭窄)、詰まってしまったり(閉塞)する疾患です。狭窄や閉塞が起こると、手足まで栄養や酸素が行き渡らなくなり、手足の指先が冷たくなったり、痛みが出たりします。

┃2.間欠性跛行に適した診療科は原因によって異なる

腰部脊柱管狭窄症の場合は整形外科、閉塞性動脈硬化症の場合は心臓血管外科や循環器内科の受診が適しています。

腰部脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症の症状の出方にはわずかに違いがあるため、何科を受診したらよいか迷っている場合は参考にしてみてください。

ただし、間欠性跛行の症状の出方には個人差があるため、自己判断せずに医師に相談するのが重要です。まれに、腰部脊柱管狭窄症と閉塞性動脈硬化症が両方合併している場合もあります。

<腰部脊柱管狭窄症>

項目 詳細
症状 お尻部分から足全体にかけて症状が出る
姿勢による変化 腰を屈めると症状が改善する
必要な検査 レントゲン、MRI、CTなど

<閉塞性動脈硬化症>

項目 詳細
症状 片側のふくらはぎより下に症状が出る場合が多い。足が冷たく感じることもある。
姿勢による変化 なし
必要な検査 血圧脈波検査(ABI検査)、超音波検査、CT、MRIなど

<判断に迷う場合は整形外科の受診を>

どの診療科に相談したらよいか迷う場合、まずは近隣の整形外科を受診するのがよいでしょう。検査の結果、腰部脊柱管狭窄症と診断されれば治療を開始し、閉塞性動脈硬化症が疑われる場合は総合病院や循環器内科などを紹介してもらえる流れが一般的です。

┃3.日帰りでできる手術「PEL」について

当院では、脊柱管狭窄症に対する低侵襲日帰り手術「PEL」を行っています。間欠性跛行や腰痛などの症状を、根本的に改善できる可能性があります。

<PELとは>

PELは、脊柱管狭窄症手術(除圧術)の全ての操作を内視鏡下で行う手法です。7〜8mm程度の小さな切開口から内視鏡を挿入し、脊椎内部の奥深いところまで観察できるため、体への負担が抑えられ安全性も高まります。

PELは局所麻酔下で施行するため、高齢の方や全身疾患のある方など、全身麻酔ができない患者さんでも受けられます。

※PELは自由診療です(目安費用:1ヶ所154万円)

※背骨の不安定性が強い場合など、適応外のケースもあります。ごくまれに、感染、神経損傷などの副作用が起こる場合があります。

>>PELの詳細はこちら

┃4.再生医療「幹細胞治療」を使った後遺症の治療

間欠性跛行の根本原因を治療したとしても、神経自体がダメージを受けている場合、痺れなどの後遺症が残る可能性があります。

<後遺症の例>

  • 下肢の筋力低下や感覚障害
  • 排尿・排便障害
  • 性機能障害 など

壊死してしまった神経細胞の自然修復には時間がかかり、完全にもとに戻らない場合もあります。

しかし、再生医療を行うことで、神経細胞の再生を促進できる可能性が高まってきました。当院では、「幹細胞治療」によって神経の回復を促す再生医療を行っています。

<幹細胞治療とは>

幹細胞は身体の修復や再生が必要なときに自ら細胞分裂を行い、傷ついたり不足した細胞の代わりとなる未分化の細胞です。体の修復能力を持つので、これまで治療が難しかったとされる症状も治すことができると注目を集めています。

当院の幹細胞治療では、患者さん自身の体から採取した脂肪細胞をもとに幹細胞を培養して投与します。静脈投与、脊髄腔内投与など、さまざまな投与方法に対応している点も、当院の幹細胞治療の特徴です。

>>幹細胞治療について

┃5.表参道総合医療クリニックの幹細胞治療の流れ

<①カウンセリング>

事前に服薬情報やMRI画像などをご用意していただいた上で、医師がカウンセリングを行います。体調や既往歴、服薬中の薬、リハビリ状況などを伺います。

<②検査>

感染症の有無を調べるための血液検査や、胸部のレントゲン検査、心電図検査などを行います。

<③脂肪採取>

腹部からごく少量の脂肪を採取します。基本的に入院は不要です。

<④幹細胞の培養>

脂肪細胞から幹細胞を分離、培養します。培養には約3週間を要します。

<⑤幹細胞の投与>

培養した幹細胞を投与します。症状や病状に応じて、効果的な投与方法をご提案します。

<⑥経過観察>

治療後の効果について定期的に経過観察を行います。治療効果を確認しながら、リハビリを併用します。

┃7.治療費について

幹細胞治療は、保険適用外の自由診療となります。費用の一例は以下の通りです(すべて税込)。

項目 価格
医師による診察・カウンセリング 11,000円
感染症検査(採血) 11,000円
脂肪由来幹細胞点滴投与 1回165万円
脂肪由来幹細胞髄腔内投与 1回198万円

┃8.再生医療のメリットとデメリット

幹細胞治療はさまざまなメリットがある一方、新しい治療であるためリスクも存在します。

<メリット>

  • 患者自身の細胞を使うため、アレルギーや拒絶反応のリスクを抑えられます
  • 症状を根本的に治療ができる可能性があります
  • 入院の必要がなく、外来で治療できます

<デメリット>

  • 自由診療のため保険が適応されません
  • 新しい治療法のため、長期での体への影響が確認されていません
  • 患者自身の再生力を利用した治療法なので、効果に個人差があります

┃9.まとめ

間欠性跛行は、脊柱管狭窄症や閉塞性動脈硬化症などの病気が原因で起こっている場合もあります。放置すると重症化するリスクもあるため、整形外科などに受診して検査を受けましょう。

脊柱管狭窄症が悪化して神経細胞が傷つくと治療をしても症状が残り、改善は難しいとされてきました。しかし、近年では再生医療によって回復できる可能性も出てきています。

脊柱管狭窄症と診断されて日帰りの手術を希望されている方や、後遺症に悩まれている方は、ぜひ当院へご相談ください。

再生医療

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