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2026.03.27

腰痛のブロック注射が効かない人の治療選択肢とは?手術や再生医療を解説


腰への注射のイメージ図

慢性的な腰痛や椎間板ヘルニアなどの痛みを和らげるための治療として、ブロック注射(硬膜外ブロック注射)を行う場合があります。しかし、中には「ブロック注射が効かない」「すぐに効果が切れて痛くなる」と悩む方もいらっしゃいます。

そこで今回は、ブロック注射の仕組みや効かない場合に考えられる理由、そして日帰り手術や再生医療といったアプローチについて解説します。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。開院後、多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.ブロック注射の仕組み

ブロック注射とは、痛みの原因となっている神経の近くに局所麻酔薬を注射して神経の働きを麻痺させ、痛みを緩和する治療法です。痛み止めの薬を内服しても十分に効果が出ない場合など、強い痛みを和らげる目的で行います。

腰痛のほかにも、関節や首の痛み、帯状疱疹など、さまざまな部位や疾患に適応可能です。

<腰痛に対して行う硬膜外ブロック注射とは?>

腰痛の緩和が目的の場合、腰のあたりから針を刺して硬膜の周辺に麻酔薬を注射する「硬膜外ブロック注射」を行うのが一般的です。

硬膜は、背骨の中を通る脊髄神経を覆う膜です。神経に直接針を刺すわけではないため、ほかのブロック注射と比較して注射の痛みを抑えやすい特徴があります。

<ブロック注射に期待できる効果>

ブロック注射に期待できる効果は、麻酔薬の働きによって直接痛みを取ることだけではありません。痛みをブロックすることで緊張した筋肉がほぐれて血流が改善し、痛みのサイクルを断ち切る効果も見込めます。

さらに、痛みが和らいでストレスが軽減し、心理的な要因からの痛みも緩和できるでしょう。ブロック注射によって痛みが和らいでいる間に運動療法で身体を動かし、症状の改善を目指すこともできます。

┃2.ブロック注射が効かない場合があるのはなぜ?

ブロック注射が期待したほど効かない、または一時的に効いても短時間でまた痛む場合、以下のような原因が考えられます。

  • 痛みの原因となっている場所が違う、または一つではない
  • 痛みの根本的な原因が解決していない
  • 長期間の圧迫などにより神経が傷ついている

痛みの原因は一つとは限りません。ブロック注射を行った部位とは別の場所にも痛みの原因が潜んでいる場合、注射をしても痛みが完全には取れない場合があります。そのため、痛みの緩和だけでなく、痛みの原因となっている神経がどこにあるのかを探る目的でブロック注射を行う場合もあります。

また、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった脊椎の疾患によって神経が継続的に圧迫されている場合や、長期間の圧迫によって神経がダメージを受けている場合なども、ブロック注射の効果が不十分になりやすいでしょう。

┃3.ブロック注射が効かない場合の治療選択肢

ブロック注射を行っても痛みが取れない場合や痛みが再発して日常生活に支障が出る場合、以下のような治療法が選択肢になります。

<手術>

脊椎疾患によって起こる腰痛の場合、薬物療法や運動療法、ブロック注射といった保存療法を行っても十分な効果が見られなければ、手術を検討します。適した術式は疾患の種類や個別の状況によって異なりますが、靭帯や骨を削ったり椎間板ヘルニアを摘出したりして、神経の圧迫を取り除く手術が一般的です。

多くの場合は1〜2週間程度の入院が必要になりますが、当院では日帰りの手術を行っております。詳しくは「4.当院で行う日帰り腰痛手術×再生医療」で紹介いたします。

<再生医療>

再生医療は、人間が本来持っている自己修復力を利用して、損傷した組織の再生を目指す新しい治療法です。神経や椎間板など、これまで治療が難しかった組織にもアプローチできるため、根本的な治療につながる可能性があります。注射や点滴によって製剤を投与するため、日帰りで受けられるのもポイントです。

再生医療には、ご自身の脂肪などをもとに幹細胞を培養して投与する「幹細胞治療」や、血液を採取して血小板の濃度を高めた製剤を投与する「PRP療法」などの種類があります。

┃4.当院で行う日帰り腰痛手術×再生医療

当院では、日帰り腰痛手術と再生医療を組み合わせた治療を行っています。手術で神経の圧迫を取り除いて痛みの原因を改善し、再生医療を組み合わせて神経や組織の回復を促すことで、治癒のスピード向上が見込めます。

当院が行っている手術・再生医療には、以下のような種類があります。

<PEL>

PEL(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)

PELは全ての手術操作を内視鏡下で行う手術です。体を大きく傷つけずに脊椎内部の奥深いところを観察し、神経の圧迫を取り除きます。局所麻酔で行えるため、高齢の方や持病のある方など全身麻酔下の手術が受けられない方にとってもメリットの大きい手術です。

対象疾患:脊柱管狭窄症、すべり症など

>>PELの詳細はこちら

<PLDD>

PLDD

PLDDは、レーザーを椎間板の髄核に照射して椎間板を縮小し、神経の圧迫を軽減する治療です。施術に要する時間は1か所あたり15~30分程度で、院内の滞在時間も数時間程度で済むため、日帰りでの手術が可能です。

対象疾患:椎間板ヘルニア

>>PLDDの詳細はこちら

<PDR>

PDR法(経皮的椎間板修復治療)

PDRは経皮的椎間板再生治療ともいいます。患者さんの血液を採取し、濃縮血小板由来の成長因子(PRP)を抽出。PRPと幹細胞上清液を患部に注入し、透視装置を使って損傷した椎間板に成長因子と幹細胞上清液を投与します。PLDDと併用することも可能で、日帰りで手術を受けることができます。

対象疾患:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など

>>PDRの詳細はこちら

<PED>

PED

PEDは、経皮的内視鏡下椎間板摘出術とも呼ばれる手術です。細い内視鏡を使って行うため、低侵襲なのが特徴。日帰りで受けることができ、術後の生活への影響も少ないとされています。

対象疾患:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など

>>PEDの詳細はこちら

<ディスクフロー治療>

ディスクフロー治療

傷を塞ぐ接着剤のような役割を持つ「フィブリン」という物質を患者さんの血液から生成し、椎間板の亀裂を封鎖する治療です。ご自身の血液からつくる自己フィブリンなので、アレルギーや拒絶反応、感染などのリスクを抑えられます。

対象疾患:椎間板ヘルニアなど

>>ディスクフロー治療の詳細はこちら

<SAST>

SAST(脊椎幹細胞移植)

患者さん自身の脂肪から幹細胞を取り出して培養し、椎間板、頚椎、腰椎などに移植する治療法です。幹細胞には傷ついた組織を再生する働きがあり、損傷した椎間板や脊椎の修復を促して腰痛の改善を図ります。

対象疾患:椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、椎間板変性症、すべり症など

>>SAST法の詳細はこちら

<PRP療法(多血小板血漿)>

PRP療法(多血小板血漿療法)は、患者さん自身の血液から血小板を抽出・濃縮し、患部に注射する治療法です。血小板にはさまざまな成長因子が含まれており、組織の修復を促す効果が期待できます。

>>PRP療法の詳細はこちら

┃5.まとめ

腰痛へのブロック注射が効かない場合、痛みの根本的な原因が解決していないケースや、神経がダメージを受けているケースもあります。神経の圧迫を取り除く手術や組織の修復を促す再生医療で痛みを改善できる可能性もありますので、ぜひご相談ください。

日帰り腰痛

再生医療

┃YouTubeでも医療知識を紹介しています

YouTubeでも、田中院長が腰痛や手術、再生医療に関するトピックをお話ししています。そのほかにも様々ありますので、ぜひご覧ください。



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