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2025.10.17

脊柱管狭窄症ではどこが痛くなる?背骨の構造や症状が出やすい位置を解説

脊柱管狭窄症 どこが痛い

腰痛や下肢の痛み・しびれが長引く場合、脊柱管狭窄症などの脊椎疾患が原因の可能性もあります。変形した骨や靭帯が背骨の神経を圧迫する脊柱管狭窄症は、どこに狭窄が起こるかによって痛みやしびれの位置が変わるのが特徴。今回は、脊柱管狭窄症でどこが痛くなるかを中心に、当院で行う日帰り手術・再生医療についても解説します。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。開院後、多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.脊柱管狭窄症とは


脊柱管狭窄症のイメージ図

脊柱管狭窄症とは、背骨の中にある神経の通り道「脊柱管」が狭くなり、神経が圧迫されることで痛みやしびれが出る病気です。年齢を重ねると骨や靭帯が変形・肥厚し、神経の通り道が徐々に狭くなっていきます。その結果、神経が締め付けられ、腰や足の痛み、しびれといった症状が現れるのです。

<背骨の構造>


背骨の構造

背骨は、椎骨というブロック状の骨が連結してできています。上から、首の部分にあたる「頚椎(けいつい)」、胸の部分にあたる「胸椎(きょうつい)」、腰の部分にあたる「腰椎(ようつい)」があり、さらに腰椎の下には仙骨と尾骨がつながっています。

頚椎は7個、胸椎は12個、腰椎は5個の椎骨があり、部位ごとにC1〜C7(頚椎)、T1〜T12(胸椎)、L1〜L5(腰椎)、S(仙骨)という番号で位置が表されます。

背骨の中でも、脊柱管狭窄症が起こりやすいのは腰椎です。腰には日常生活などで負担がかかりやすいため骨や靭帯の変形が起こりやすく、年齢とともに神経の圧迫が強まる恐れがあるのです。

┃2.腰部脊柱管狭窄症で痛みが出る位置

腰部脊柱管狭窄症の場合、腰痛、お尻から太もも、ふくらはぎ、足にかけての痛み・しびれが主な症状です。腰椎の中でも狭窄が起こりやすい位置があり、症状が出やすい位置にそれぞれ特徴があります。

  • L4/ 5(第4腰椎と第5腰椎の間):腰、お尻、太もも・ふくらはぎの外側、足の親指
  • L3/ 4(第3腰椎と第4腰椎の間):腰、太ももの前面、ふくらはぎの内側
  • L5/ S(第5腰椎と仙骨の間):お尻の中心部、太ももの裏、ふくらはぎ、足の小指、足の裏

また、神経が枝分かれする前(馬尾神経)に圧迫があると両足に、枝分かれした後(神経根)に圧迫があると片足に症状が出やすいのも特徴。両者が同時に起こる「混合型」もあります。

┃3.脊柱管狭窄症を疑う場合はどうすればいい?

腰痛や下肢の痛み・しびれが続いている場合、まずは腰痛や下肢痛に詳しい医師がいる医療機関を受診しましょう。脊柱管狭窄症はレントゲンだけでは正確な診断が難しく、通常はMRI検査を行います。

狭窄があっても、必ず症状が出るとは限りません。ある程度の年齢になると症状の有無にかかわらず複数の狭窄がみられるケースも珍しくないため、どの狭窄が原因で症状が起こっているのか、MRI画像をもとに見極める必要があるのです。

┃4.当院が行う脊柱管狭窄症の日帰り手術×再生医療

当院では、日帰り手術と再生医療を組み合わせた脊柱管狭窄症治療を行っています。日帰り手術は、入院が不要で早期に仕事や日常生活に復帰できるのが特徴。再生医療も組み合わせることで、より短期間での症状改善を目指せます。

検査結果や患者さんの症状・ご希望を踏まえて適切な治療法をご提案しますので、ぜひご相談ください。

<PEL法(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)>

PEL(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)

7〜8mmの小さな切開で行う手術です。局所麻酔で神経の圧迫を取り除けるため、日帰りが可能。早期に社会復帰したい方や、持病や年齢により全身麻酔下の手術が受けられない方にとって、特に利点の大きい手術です。

【費用】

1ヶ所 1,540,000円(税込)

【副作用・リスク】
術後血腫、感染、神経損傷など

>>PELの詳細はこちら

<PRP療法(多血小板血漿療法)>

PRP療法は、患者さんの血液から血小板を抽出・濃縮し、患部に注射する治療法です。血小板にはさまざまな成長因子が含まれており、組織の修復を促す効果が期待できます。単独で行うほか、PELと組み合わせることで傷ついた神経の修復を助け、より早期の症状改善を見込めます。

【費用】
1ヶ所550,000円

【副作用・リスク】
注射部位の一時的な腫れや痛み、感染など

>>PRP療法について詳しくはこちら

<SAST法(脊椎幹細胞移植術)>

SAST(脊椎幹細胞移植)

患者さんの脂肪から幹細胞を取り出して培養し、椎間板や腰椎などに移植する治療法です。幹細胞には傷ついた組織を再生する働きがあるため、症状の改善が見込めます。PRP療法と同様、PELとの組み合わせも可能です。

【費用】
1回165万円

【副作用・リスク】
注射部位の一時的な腫れや痛み、感染など

>>SAST法の詳細はこちら

┃5.まとめ

脊柱管狭窄症では、狭窄が起こる部位によって痛みやしびれの出る場所が異なります。腰や足のしびれが長引く場合は、早めに腰痛や下肢痛に詳しい医師に相談し、適切な治療を受けましょう。当院では、日帰り手術や再生医療を組み合わせた治療も行っています。患者さんのニーズに合わせた治療法をご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。

┃YouTubeでも医療知識を紹介しています

今回の内容はYouTubeでも田中院長がお話ししています。そのほかにも様々ありますので、ぜひご覧ください。



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