院長ブログ

  • HOME > 
  • 院長ブログ > 
  • 手術なしで腰痛を治す方法はある?再生医療…
2025.08.22

手術なしで腰痛を治す方法はある?再生医療や日帰り手術の選択肢を解説

腰痛 手術しないで治す

腰痛の原因によっては、手術を検討する場合もあります。しかし、体への負担や仕事・日常生活への影響から「手術しないで治す方法はないのか」と思う方も多いでしょう。今回は、腰痛の原因別の一般的な治療法や再生医療・日帰り手術などの新しい選択肢を解説します。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。開院後、多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.腰痛は原因に応じた治療が重要

腰痛の原因は一つではありません。大きく分けると、検査で原因がわかる「特異的腰痛」と、検査をしてもはっきりとした異常が見つからない「非特異的腰痛」に分類できます。

<非特異的腰痛の特徴>

腰痛の多くは、骨や関節、神経などに異常が見つからない非特異的腰痛です。原因はさまざまですが、筋肉の緊張や損傷、腰への過度な負担、運動不足、ストレスなどが影響していると考えられています。多くの場合、安静にするなどの適切な対処を行っていれば発症から2〜6週間程度で自然に改善しますが、中には慢性化するケースもあります。

<特異的腰痛の代表的な疾患>

背骨や椎間板の異常によって引き起こされる腰痛など、原因が特定できる腰痛が特異的腰痛です。腰痛の原因となる主な疾患には、以下のようなものがあります。

  • 椎間板ヘルニア
  • 椎間板変性症
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 腰椎分離症
  • 腰椎すべり症
  • 圧迫骨折

脊椎疾患による腰痛では、脊椎の変形や損傷が原因で背骨を通る神経が圧迫され、痛みが起こります。

これらの疾患を診断するには、レントゲンやMRIなどの検査が必要です。まれに、悪性腫瘍(がん)などの命に関わる病気が原因で腰痛が起こっている場合もあるため、腰痛が長引く場合や繰り返す場合、痛みが激しい場合は医療機関を受診しましょう。

┃2.手術が必要となる腰痛はどのようなもの?

手術を検討する場合があるのは、主に特異的腰痛です。脊椎疾患による腰痛の場合、まずは手術以外の治療法(薬物療法、運動療法など)を行い、それでも症状が改善しない場合に手術を行うことが一般的です。

特に、以下のような場合は神経の圧迫が進行していると考えられるため、早めの手術が必要なケースもあります。

  • 腰痛だけでなく足やお尻のしびれがある
  • 排尿・排便の障害が出ている
  • 下半身が動かしにくい
  • 痛みやしびれのために日常生活に支障が出ている

┃3.脊椎疾患による腰痛を手術しないで治す選択肢

近年では、脊椎疾患による腰痛などの症状を手術せずに改善する治療法も広がってきています。

代表的な治療法としては、傷ついた組織の修復を目指す再生医療や、メスを使用せずに椎間板ヘルニアの症状改善を目指すレーザー治療などがあります。従来は傷ついた椎間板の再生は難しいとされていましたが、再生医療によって修復できる可能性が広がってきました。

手術による体への負担や入院期間の長さがネックとなっているなら、傷が小さく入院が不要な日帰り腰痛手術も選択肢になるでしょう。

┃4.当院で行う再生医療・レーザー治療・日帰り手術

当院では、レーザー治療・日帰り手術・再生医療を組み合わせた腰痛治療を、自由診療でご提供しています。それぞれ単独での治療だけでなく、レーザー治療と再生医療、日帰り手術と再生医療など、組み合わせることも可能です。

<PDR法(経皮的椎間板再生治療)>

PDR法(経皮的椎間板修復治療)

患者さんの血液から抽出した成長因子と幹細胞上清液を椎間板に注入し、変性した組織の修復を促進します。注入は穿刺針で行うため、メスでの切開は不要。1ヶ所あたり20〜30分程度で治療が完了し、その日のうちにお帰りいただけます。

>>PDR法の詳細はこちら

【主な対象疾患】
椎間板ヘルニア、椎間板変性症、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎分離症など

【費用】
1ヶ所 1,100,000円(税込)
2ヶ所 1,210,000円(税込)
3ヶ所 1,320,000円(税込)
4ヶ所 1,430,000円(税込)

【副作用・リスク】
内出血、腫れ、発赤、疼痛、かゆみ、変色、圧痛、筋肉痛、腰の違和感など

<PRP療法(多血小板血漿療法)>

PRP療法は、患者さんの血液から血小板を抽出・濃縮し、患部に注射する治療法です。血小板にはさまざまな成長因子が含まれており、組織の修復を促す効果が期待できます。

>>PRP療法の詳細はこちら

【主な対象疾患】
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、圧迫骨折による神経損傷など

【費用】
1ヶ所550,000円

【副作用・リスク】
注射部位の一時的な腫れや痛み、感染など

<SAST法(脊椎幹細胞移植術)>

SAST(脊椎幹細胞移植)

患者さんの脂肪から幹細胞を取り出して培養し、椎間板や腰椎などに移植する治療法です。幹細胞には傷ついた組織を再生する働きがあるため、症状の改善が見込めます。

>>SAST法の詳細はこちら

【主な対象疾患】
椎間板ヘルニア、椎間板変性症、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎分離症など

【費用】
1回165万円

【副作用・リスク】
注射部位の一時的な腫れや痛み、感染など

<PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)>

PLDD

レーザーを椎間板内の髄核に照射して縮小させ、神経の圧迫を軽減する治療法です。1ヶ所あたり15〜30分程度と短時間で完了し、日帰りが可能。1mm程度の穴から治療できるため、術後の出血や痛みも抑えられます。

>>PLDD法の詳細はこちら

【主な対象疾患】
椎間板ヘルニア、坐骨神経痛など

【費用】
初回1ヶ所 825,000円(税込)
2ヶ所目以降(椎間加算) 275,000円(税込)

【副作用・リスク】
今まではなかった腰痛、しびれ、筋肉の張り、感染など

<ディスクフロー治療>

ディスクフロー治療

患者さんの血液から抽出した「自己フィブリン」を椎間板に注入して、亀裂や損傷を物理的に塞ぐ治療法です。穿刺針で注入するためメスによる切開は必要なく、日帰りで受けられます。

>>ディスクフロー治療の詳細はこちら

【主な対象疾患】
椎間板ヘルニア、椎間板変性症、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎分離症など

【費用】
1ヶ所 1,320,000円
2ヶ所 1,430,000円
3ヶ所 1,540,000円
4ヶ所 1,650,000円

【副作用・リスク】
内出血、腫れ、赤み、痛み、かゆみ、変色など

<PED法(経皮的内視鏡下椎間板摘出術)>

PED/>

内視鏡を使用して椎間板を摘出する手術です。細い内視鏡を使って手術を行うため切開幅は約7mmと体への負担を抑えられ、日帰りが可能。PLDD法(レーザー治療)の適応は主に軽度〜中等度の椎間板ヘルニアですが、PED法では重症例にも効果が期待できます。

>>PED法の詳細はこちら

【主な対象疾患】
椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など

【費用】
1カ所 1,540,000円(税込)

【副作用・リスク】
術後血腫、感染、神経損傷など

<PEL法(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)>

PEL(脊柱管狭窄症内視鏡下手術)

7〜8mmの小さな切開で行う手術です。局所麻酔で神経の圧迫を取り除けるため、日帰りが可能。早期に社会復帰したい方や、持病や年齢により全身麻酔下の手術が受けられない方にとって、特に利点の大きい手術です。

>>PEL法の詳細はこちら

【主な対象疾患】
脊柱管狭窄症、すべり症(不安定性がない場合)など

【費用】
1ヶ所 1,540,000円(税込)

【副作用・リスク】
術後血腫、感染、神経損傷など

┃5.まとめ

近年では、再生医療や日帰り手術をはじめとした腰痛治療の新しい選択肢が増えてきています。手術を避けたいといったニーズにも柔軟に対応しますので、ぜひご相談ください。リスクや術後の経過についても、丁寧にご説明いたします。

┃YouTubeでも医療知識を紹介しています

今回の内容はYouTubeでも田中院長がお話ししています。そのほかにも様々ありますので、ぜひご覧ください。

To Top
ご予約・お問合せ 24時間受付WEB予約 日帰り手術・がん治療のご相談