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2025.07.02

【種類別】椎間板ヘルニア手術の費用相場と入院期間|日帰りでできる手術も紹介

患者に説明する医師

椎間板ヘルニアの手術にはいくつかの術式があり、費用や入院期間も大きく異なります。中には局所麻酔で受けられる手術や日帰り可能な手術もあるため、希望に応じて適した手術を選ぶことが重要です。この記事では、椎間板ヘルニアの手術について種類別に費用と入院期間の目安を解説します。

<コラム監修者>

田中聡院長

田中聡(たなか さとし)

表参道総合医療クリニック院長


大阪医科大学医学部卒業。救急車搬送が日本で一番多い「湘南鎌倉総合病院」や「NTT東日本関東病院」にて脳神経外科医として脊椎・脊髄疾患、脳疾患、がん患者の治療に従事。その後、稲波脊椎関節病院で脊椎内視鏡、森山記念病院で脳・下垂体の内視鏡の経験。様々な患者様を診療するようになりました。しかし、脳出血や脳梗塞の方は、手術をしても脳機能自体は回復しないため、麻痺は改善しません。また腰痛が改善しなかったり、手術後も痛みやしびれが残る後遺症に悩まされている患者様を見てきて、「現代の医療では解決できない問題を治療したい」と表参道総合医療クリニックを開院しました。開院後、多数の腰痛日帰り手術や、再生医療などを行い、多方面から高い評価をいただいています。

┃1.【種類別】椎間板ヘルニア手術の費用と入院期間

椎間板ヘルニアのイメージ図

椎間板ヘルニアの手術には複数の種類があり、それぞれ費用や入院期間が異なります。重症度や生活背景、年齢、持病などによって適切な手術が異なるため、自分に合ったものを選ぶことが重要です。

一般的な費用の目安 入院期間
椎間板切除術(LOVE法) 15万〜30万円程度(3割負担の場合) 1週間〜1ヶ月程度
MED法(内視鏡下椎間板摘出術) 20万〜25万円程度(3割負担の場合) 1週間程度
PED法(経皮的髄核摘出術) 20万〜25万円程度(3割負担の場合)
150万円程度〜(自由診療の場合)
日帰り〜数日程度
PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術) 100万円程度〜(自由診療) 日帰り〜数日程度

<LOVE法(椎間板切除術)>

LOVE法は、全身麻酔下で背中を3cm〜5cm程度切開し、圧迫の原因となっている椎間板を切除する手術です。目で確認しながら手術できるため見落としのリスクを抑えられる点、術後早期から効果を得やすい点がメリットです。ただし、切開幅が大きいため身体への負担が大きく、感染症や神経損傷といった手術の後遺症も起こりやすくなります。

  • 費用:15万〜30万円程度(3割負担の場合)
  • 入院期間:1週間〜1ヶ月程度

<MED法(内視鏡下椎間板摘出術)>

MED法は、全身麻酔下で背中を小さく切開し、内視鏡を挿入してカメラで映しながらヘルニアを摘出する方法です。LOVE法よりも切開幅が小さいため身体への負担が抑えられ、多くの場合は手術の翌日から歩行訓練を開始できます。ただし全身麻酔が必要で、入院期間は1週間程度です。

  • 費用:20万〜25万円程度(3割負担の場合)
  • 入院期間:1週間程度

<PED法(経皮的髄核摘出術)>

PED法は、直径6mm程度の小さな切開口から鉗子を挿入し、ヘルニアを摘出する手術です。局所麻酔で行うことができて手術時間も短く、日帰り〜数日間の入院が一般的です。傷口は絆創膏で覆えるほど小さいため、抜糸する必要もありません。保険適用の場合は費用が抑えられますが、使用できる設備や検査日程など、一定の制限があります。

  • 費用:20万円〜25万円(3割負担の場合)、150万円程度〜(自由診療の場合)
  • 入院期間:日帰り〜数日

当院では、日帰りでPED法を実施しています。詳しくは、以下のページもご覧ください。

>>PEDの詳細はこちら

<PLDD法(経皮的レーザー椎間板減圧術)>

PLDD法は、椎間板にレーザーを照射して縮小させ、神経の圧迫を軽減する治療法です。1mm程度の針を刺すだけなので、内視鏡手術よりもさらに身体の負担を抑えられます。ただし、主に軽度〜中等度の椎間板ヘルニアに行う方法なので、重症度によっては適応にならない場合があります。また、効果が出るまでに時間がかかる場合があります。

  • 費用:100万円程度〜(自由診療)
  • 入院期間:日帰り〜数日

当院では、術後数時間で帰宅できる日帰りレーザー治療を行っています。詳しくは、以下のページもご覧ください。

>>PLDDの詳細はこちら

┃2.椎間板ヘルニア手術のリスクや後遺症

椎間板ヘルニアの手術を受ける前に、起こり得るリスクや後遺症を理解しておきましょう。どんな手術でも、リスクはゼロではありません。手術で得られる効果とリスクを比較し、納得したうえで治療を受けることが重要です。

<まれに感染症が起こる>

椎間板ヘルニアの手術に限らず、切開を伴う手術ではごくまれに感染症が起こる場合があります。医療機関ではさまざまな対策を行って感染率の低減に努めていますが、リスクを完全にゼロにはできません。術後は医師の指示に従って服薬や経過観察を欠かさず、体調に異変があったら手術を受けた医療機関へ速やかに連絡しましょう。

<症状が残存する場合がある>

椎間板ヘルニアを手術で取り除いても、しびれや痛みが完全に消失しないことがあります。長期間神経が圧迫されていた場合、神経そのものにダメージが残っているため圧迫が解除されても症状が残ってしまうのです。手術中に神経に器具を当てたり引っ張ったりするため、術後一時的にしびれが出る場合もありますが、通常自然に改善していきます。

<再発する場合がある>

椎間板は年齢とともに変性していき、ヘルニアが起こりやすくなります。手術によってヘルニアを除去すれば神経の圧迫は取れますが、椎間板自体の損傷がもとに戻るわけではないため、ヘルニアが再発する場合があります。

椎間板は血流が乏しく、損傷は基本的に自然修復しません。しかし近年では、損傷した椎間板を修復できる再生医療が登場しました。椎間板ヘルニアの治療や再発に悩んでいるなら、再生医療も有効な選択肢の一つです。

┃3.椎間板ヘルニアの手術以外の治療法

椎間板ヘルニアは、必ずしもすぐに手術が必要な病気ではありません。症状や生活への影響度によっては早期に手術を検討する場合もありますが、一般的にはまず以下のような治療法で経過を観察します。

<薬物療法>

痛み・炎症を抑える薬や筋肉をほぐす薬、神経痛を和らげる抗うつ薬などを用いて、症状の緩和を目指します。内服薬のほか、塗り薬や湿布を処方する場合もあります。

<理学療法>

ストレッチや筋力トレーニングなどを行い、痛みや身体の動かしやすさの改善を目指します。そのほか、身体を温めて血流を改善し痛みを和らげる温熱療法や、コルセットなどを装着する装具療法を行う場合もあります。

<神経ブロック注射>

神経の付近に局所麻酔薬やステロイド薬を注射し、痛みや炎症を抑える治療法です。主に、痛みが強い場合に行います。

┃4.日帰りでできる当院の椎間板ヘルニア治療

当院では、日帰り手術であるPED法(経皮的内視鏡下椎間板摘出術)とPLDD法(椎間板ヘルニアレーザー)のほか、再生医療であるPDR法にも対応しています。損傷した椎間板の修復を促すため、再発リスクの低減が期待できます。

<PDR(経皮的椎間板再生治療)>

PDR(経皮的椎間板再生治療)

患者様自身の血液を採取した後、そこから濃縮血小板由来の成長因子を抽出。濃縮血小板由来の成長因子(PRP)と幹細胞上清液を患部の椎間板に注入し、透視装置を使って損傷した椎間板に成長因子と幹細胞上清液を投与します。PLDDと併用することも可能で、日帰りで治療を受けることができます。

>>PDRの詳細はこちら

日帰り手術が気になる方は、以下のページもご覧ください。

PED(経皮的内視鏡下椎間板摘出術)

>>PEDの詳細はこちら

PLDD(椎間板ヘルニアレーザー治療)

>>PLDDの詳細はこちら

┃5.まとめ

椎間板ヘルニアの手術にはさまざまな種類があり、費用や入院期間、身体への負担に違いがあります。重症度や生活スタイルを考慮して、自分に合った治療法を選ぶことが重要です。

当院では身体への負担が少ない日帰り手術や再生医療に対応しています。短期間で仕事や日常生活に復帰したい方、持病や年齢により全身麻酔下での手術が受けられない方にも、ニーズに応じた治療法をご提案いたします。

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